製品や商品を消費者に届ける「物流」の仕事は、ただモノを運ぶだけではありません。工場や物流倉庫での「梱包」作業も、物流において大切な仕事です。日常生活の中で梱包をした経験のある人も多いと思いますが、仕事としての梱包作業をイメージできるでしょうか。

今回は梱包作業について、仕事の内容や魅力、大変な点をまとめました。これから梱包の仕事をしてみたい人は、自分が向いているかどうかもチェックしてみてくださいね。

仕事としての梱包作業

梱包とは、荷物を安全に運搬するために、適切な方法で荷造りすることをいいます。段ボールなどの梱包材に製品や商品を入れたあと、エアパッキンなどの緩衝材を中に詰めて保護します。

梱包で重要なのは、大切な荷物を運びやすくすることと、輸送中に破損しないようにすること。対象物の大きさや形状・素材などに合わせて、適切に梱包材・緩衝材を選ぶことが大切です。

仕事として梱包を行う場合は、安全性だけでなく見た目も意識しないといけません。また、誤発送を防ぐため、梱包の際には指示書や伝票類の確認を行います。

工場や倉庫では、検品済みの製品や商品などを梱包したあと、仕分けや出荷の作業を行うのが一般的です。規模の小さな倉庫などでは梱包作業だけでなく、ピッキングから検品など一連の作業をひとりで担当する場合もあります。

梱包作業で働くメリット

特別な資格やスキルは不要で未経験でも働けるのが、梱包の仕事のメリットです。仕事自体もマニュアルのある場合がほとんどなので、短期間で仕事を覚えられるでしょう。

物流の仕事は常に必要とされているので、求人を見つけやすいのもいい点です。24時間体制で稼働している工場や倉庫の求人もありますので、勤務時間を選んで働きたいと考えている人には魅力といえます。

梱包作業で大変な点

梱包作業自体は重労働ではありませんが、基本的に1日中立ちっぱなしです。作業に慣れるまでは大変に感じるかもしれません。また、食品など温度管理が必要な品物を扱う場合、冬でも暖房を入れられず、寒い中での作業になることもあります。

連休前後や年末などで物流の量が増える時期は、仕事がなかなか終わらないほど忙しくなります。出荷には締め切りがあるため、時間と戦いながらの作業となるでしょう。

作業環境や勤務条件などは、あらかじめ知っておくことで対策できる場合がほとんどです。就業前にしっかりと把握しておくといいでしょう。

向いている人の特徴

◆丁寧な作業ができる人

梱包作業では、送る品物を丁寧に扱う必要があります。梱包方法に問題があると、商品を扱う会社やブランドの信用を落としかねません。品物を傷つけないように梱包できることはもちろん、ガムテープや配送伝票に歪みがないかなど見た目にも気を配れる人は、梱包の仕事に向いています。

◆単純作業が苦にならない人

梱包作業は覚えてしまえば簡単なものの、同じことの繰り返しなので、単純作業に飽きてしまう人も多いです。同じ作業を長時間続けるのが苦にならない人なら快適に働けて、非常にやりがいがある仕事になるでしょう。

◆ひとりで集中して仕事をしたい人

梱包作業自体はひとりで行いますので、黙々と仕事をしたい人に向いています。集中して作業を行うことが好きな人なら、自分なりのスピードアップの方法を取り入れながら、手際よく仕事を進められるでしょう。

ただし、梱包する物や繁忙期等の状況によっては、複数人での流れ作業を取り入れて効率化を図っている場合もありますので、協調性もある程度は必要です。

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