スマートフォンや家電、自動車など、私たちは日常生活でさまざまな製品のお世話になっています。これらの製品づくりに欠かせない技術の一つが、金属加工です。
金属加工の技術は金属だけでなく、プラスチックを成型する際にも必要なため、まさに私たちの生活を支える技術と言えるでしょう。今回は、工場における金属加工の仕事内容を深掘りしていきます。ものづくりに興味のある方は必見ですよ。
金属加工で作られるもの
金属加工で作られるものを知れば、私たちの生活に、またものづくりの現場に欠かせない存在であることがわかるでしょう。
◆製品づくりに必要な部品
製品を作る上で、ネジなどの部品は欠かせません。私たちの身の回りにある家電製品やパソコン、文具、装飾品などにも、金属を加工して作られた部品やパーツが使われています。
小さなものばかりではありません。自動車や航空機など乗り物の部品は、金属加工されたものがそのまま製品となります。
◆金型
金属を加工して作った「金型」があれば、プラスチックなどさまざまな素材を成型できるようになります。私たちがスマートフォンや家電など身近な製品を使えるのは、金型を作る技術があってこそなのです。
◆製品
金属加工で製造したものが、そのまま商品として販売されることもあります。スプーンやフォークなどが代表例です。こうした製品の多くは、軽量で加工しやすいアルミニウムなどの素材を使って、プレス加工で製造されます。
金属加工の仕事の種類
実際に、金属加工工場でどのような仕事が行われているのか気になりますよね。一口に金属加工と言っても、仕事はさまざまです。
◆機械加工
機械を使って、材料となる金属を指定された形状に加工します。
機械は大きく2つに大別できます。ひとつは手作業で動かす「汎用工作機械」で、旋盤やフライス盤が代表例です。もうひとつはプログラミングによる数値制御(Numerical Contorol)で動かす「NC工作機械」で、マシニングセンタやターニングセンタが代表例です。現在はNC機が主流になりつつあります。
製造する物の形や金属の材質に応じて、機械を操作するオペレーターは加工の手順を考えて作業を行います。
◆熱処理加工
金属を高温で加熱したり冷却したりして、金属内部の組織を変化させます。金属の材料や部品の見た目を整えるほか、金属としての特性を向上させるのが目的です。
製品の用途に応じて、素材全体を変化させる「全体熱処理」と、表面だけを変化させる「表面熱処理」を使い分けます。
◆表面処理
金属の表面を整えることで、見た目をよくすることはもちろん、さびの発生を防ぐなど耐久性や強度を高めます。メッキ加工や塗装、コーティングなど、私たちが目にしやすい仕事内容と言えるでしょう。
金属加工の作業の種類
今度は、金属加工の実際の作業内容を見ていきましょう。工場で製造しているものによって、作業の内容は異なります。
◆切削(切断)
レーザーや電線を使って、金属を切断したり穴を開けたりする加工方法です。不要な部分を取り除くことで、目的の形を作り出します。
◆研削
砥石を高速回転させて金属を削り、表面を磨いて滑らかにする加工方法です。加工工程の最終仕上げで行われることが多いです。
◆プレス
金属に圧力をかけて曲げたり変形させたりすることで、所定の形状を作り出す加工方法です。自動車部品の製造でよく使われます。
◆溶接
金属に熱や圧力を加えて接合させる加工方法です。最も基本的な溶接のやり方は「融接」で、金属を熱で溶かして継ぎ合わせたあと、冷やして固定します。
◆積層造形
金属3Dプリンターを用いて、金属の層を積み重ねて形にします。複雑な形状の加工にも対応できる、いま話題の加工方法です。
金属加工の工場でニッポンのものづくりを支えよう!
金属加工の仕事には、身近な製品づくりに関われる喜びがあります。ニッポンが誇るものづくりの現場で活躍したい方は、ぜひ金属加工の仕事を選択肢に加えてみてください。
金属加工の仕事に職人的なイメージをお持ちの方もいるでしょう。たしかに、専門的な技術や経験が必要になる場合は多く、資格があると有利なことは間違いありません。とはいえ、派遣社員であれば、未経験からでもスタートできる工場求人がたくさんあります。
金属加工の仕事に興味がある方、ものづくりの現場へ転職をお考えの方は、ぜひアシストジャパンの求人をチェックしてみてください。千葉県・茨城県・埼玉県の金属加工の派遣求人を豊富にご用意しています。