工場や製造業の仕事に興味が湧いて、求人をチェックしていると、よく「クリーンルーム」という文字を目にすると思います。言葉の響きから清潔そうな雰囲気は伝わってきますが、実際はどんな場所なのでしょうか。そもそも何のために設置されているのでしょう。
今回は、工場・製造業で導入されているクリーンルームについて解説します。きれいな現場で働きたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
クリーンルームとは?
クリーンルームとは、一定の条件を備えた特殊な環境下で、空気清浄度を極めて高レベルに保った空間のことです。空気中に浮遊する微粒子や微生物を、限定された清浄度レベル以下に制御しています。
肉眼で確認できない微粒子は、一般的なエアフィルターでは完全に取り除けません。クリーンルームでは、こうした目に見えないレベルのホコリや細菌、不純物を外部からシャットアウトし、内部でも発生させないよう工夫を施しています。そのため、温度や湿度、圧力といった環境条件の管理は厳しいです。
空気清浄度のクラスは、JIS規格およびISO規格によって9段階(1~9クラス)に分けられています。清浄度は1㎥の空気中に含まれる0.1μm以上の粒子数により決定し、クラスの数値が小さいほど高性能になりますが、設備費や維持費も高額です。各工場では作る製品や工程に適したクリーンルームを導入しています。
クリーンルームは空気の流し方によって、いくつかの方式が存在します。代表的なものは、一定の方向に空気を流す「一方向流方式」と、室内に空気を循環させる「乱流方式(非一方向流方式)」です。
一方向流方式は不純物の堆積が起こりにくく、高い清浄度を維持できることから、半導体工場で多く採用されています。ただ、設備の導入・維持にコストを要するのが難点です。乱流方式は清浄度では落ちるものの、低コストで導入できるメリットがあります。
クリーンルームを導入している業界
クリーンルームはあらゆる製造工場で導入されています。以下で、代表的な製品分野を挙げてみました。
・半導体関連
・LED部品(液晶パネル等)
・光学機器(カメラ、レンズ)
・医療機器、医薬品
・食品関連(パッケージ類含む)
・樹脂製品
いずれも「異物や細菌の混入をさせてはいけない」製品を取り扱っていることがおわかりいただけるでしょうか。
人間の体内に入る医療品・医薬品や食料品。少しでも異物や細菌等が混入してしまうと、人体に被害を及ぼす可能性があります。半導体や電子部品、樹脂製品等も同様に、微粒子の混入によって性能への影響が心配されます。こうした製品は品質を保持するため、クリーンルーム内で製造作業や検査を行っているのです。
クリーンルームの4原則とは?
クリーンルームで働く場合は、以下の4原則を理解して遵守しないといけません。
1:異物を持ち込まない
2:異物を発生させない
3:異物を堆積させない
4:異物を除去する
クリーンルーム内の環境を維持するため、私物の持ち込みは厳禁です。製造に必要な材料や使用する機器はすべて洗浄します。人が出入りする際には無塵服(クリーンスーツ)を着用し、エアシャワーを浴びることで、ゴミや細菌の持ち込みを防ぎます。
あなたも工場・製造業のクリーンルームで働こう!
クリーンルームでの仕事は、衛生的な環境で働けるのが一番の魅力です。クリーンルーム内は空調が完備されているため、季節を問わず一定の気温・湿度が保たれており、快適に働けるでしょう。
アシストジャパンでも、クリーンルームで働ける求人を数多く扱っています。未経験からチャレンジできる求人も充実していますよ。千葉県・茨城県・埼玉県にお住まいの方でクリーンルームの仕事に興味がある方は、ぜひアシストジャパンの派遣求人をチェックしてみてください!