工場や製造業で働くことを決めたとしても、何を作っている工場で働くのか、どの業界に属する製造業かで、職場環境は大きく異なります。

今回は製造業を業界別に分類し、それぞれの特徴について解説します。どの業界が自分に合っていそうか、アシストジャパンで工場のお仕事を探す際にぜひ参考にしてみてください！

体力に自信アリな方向け【機械・金属・鉄鋼系】

日常生活で使う各種製品のほとんどは、機械によって作られています。私たちが住む家、仕事をするオフィス、買い物をする店舗の建物は、多くが鉄筋コンクリートでできています。その意味で、機械・金属・鉄鋼系の工場は社会基盤を支える製造業と言えるでしょう。

機械系は、自動車以外の乗り物類から時計のような日用品まで、多種多様な製品の選択肢から選べる点が魅力です。興味がある分野の製品に携わるチャンスもあるかもしれません。

鉱石を加工する工程から最終的な製品に近い工程まで、担当する区域はさまざまです。作るものの特性上、力仕事が多かったり、3勤交代制のハードな職場だったりすることも。働く人は男性が多い傾向にあります。

ただ、比較的小さい部品メーカーや、検品工程などでは、さほど重労働ではないケースもあります。条件面がよさそうだと思ったら、先入観を持たずに業務内容をチェックしてみてください。

資格でキャリアアップのチャンスがあるかも【化学・石油系】

化学・石油系は繊維や薬品、食品用の添加物など、他の業種で必要になる各種原材料を作る分野です。石油は燃料として活用されているだけでなく、プラスチックや化学繊維など日々の生活に欠かせないモノを作る材料にもなっています。

仕事の性質上、危険な物質の取り扱いをしたり、高圧ガスを使ったりする業務もあり得ます。より一層の安全意識が求められる反面、そういった危ない仕事は基本的に有資格者向けになっているケースが少なくありません。

未経験から仕事に就く場合、無資格でもできる仕事からスタートし、資格の勉強をして有資格者向けの仕事へキャリアアップするルートを目指すこともできます。

日本が誇る一大産業【自動車系】

自動車産業は一般自動車だけでなく、トラックやバス、バイクなどの工場を含む産業です。日本において自動車産業は国の基幹産業のひとつで、2019年度の出荷額は60兆円を超す規模。製造業全体の約18％を占めます。

自動車産業は、徹底した生産管理によって支えられています。自動車を1台完成させるまでには、とんでもない数の部品が必要です。各部品工場が滞りなく稼働することで、生産ラインが成立します。

ゆえに、自動車産業では稼働ペースをしっかり保ち、決められた仕事を時間内に着実にこなすことが、他の業界以上に重要視されます。

綿密に生産計画が練られていることから、仕事が安定し、イレギュラーが発生しにくい点はメリットといえるでしょう。物事がきちんと計画通りに進むことを好む人は、自動車系を選んでみてはいかがでしょうか。

空調完備の職場が多い【電子・半導体系】

電子・半導体系は、PC・スマートフォンおよび周辺機器などの電子部品や半導体製品を作る分野です。工程によっては少しのホコリでも不具合の原因となり得るため、出入りが管理されたクリーンルームで作業を行うこともあります。

力仕事は少なめで、女性や体力に自信のない人でも働きやすい職場環境です。一方で、細かい作業や地味な作業を集中してこなすことが求められます。デリケートな製品も多いので、繊細さや丁寧さが重視されます。

作業自体は機械を使って行う工程がほとんどなので、それほど手先が器用でなくても構いません。機械操作もマニュアルや指示書をしっかり覚えて、書いてある通りに行えばいいので、機械音痴でなければ大丈夫です。

衛生管理が第一！身近な商品に携われる【食品・飲料系】

食品・飲料系は、普段スーパーやコンビニで手に取る飲食物を加工、製造している分野です。衛生管理ができていなかったり、異物混入が起きたりすると大問題になるので、ほとんどの職場では制服や帽子をしっかり着用して業務にあたります。

テレビ番組などで食品工場の特集が組まれる機会も多く、内部のイメージをしやすい分野ではないでしょうか。仕事内容を人に聞かれた際にも説明しやすいですね。人々の健康や食生活へ貢献できる点にやりがいを感じる人にはオススメです。

ひとくちに食品と言っても、例えば食肉加工とパン製造では作業内容がかなり違ってきます。条件や業務内容を確認し、自分にあった職場を選びましょう。

職場環境よし。品質管理が重要【医薬品・化粧品系】

医薬品・化粧品も名前の通り、薬やスキンケア用品、コスメなどを作っている分野です。衛生管理や品質管理のために職場環境がクリーンに保たれていて、働く人にとって過ごしやすい状態になっている点がメリットです。

重労働は少な目で、半導体系と同じく単純な作業を正確に繰り返すことを求められます。自動車系や金属系に比べて業界規模では見劣りしますが、医薬品や化粧品に興味があるので携わりたいと考えるなら、求人を探してみてはいかがでしょうか。